Complete text -- "年の瀬"

31 December

年の瀬


 ここ数年そうなのだが、年の瀬や新年を迎えることに対しての気概が薄くなっている。もともと妻も私も大掃除や年賀状や初詣等の行事を気分で行ったり、そうでなかったりなのだが、この数年ですっかり淘汰されてしまった、と言っても過言ではない。
 だが、この2020年は言うまでもなく大変で特殊な一年だった。音楽家は人前で演奏することをかなり制限されることとなったので、自宅で制作に勤しんだ方も少なくなかったであろう。もちろん私もいろいろ録音を考えないではなかったが、気がつけば秋頃から、それなりにスケジュールが埋まり、いろいろ気を遣いながらも日々が過ぎてしまっていた。

 と、そんな事を書きながらも、ここ数年の大晦日の午前中は栗コーダーカルテットのNHK-FMを聴いて年の瀬を感じたりしているのも事実で、今朝録音した最初の方をこれを書きながら今聞いているが、秋に渋谷公会堂でやった知久寿焼さんとのシーベックシーモアがかかったりして、なんか一年の締めくくりっぽくも感じている。ちなみにここで知久さんが弾いているギターは山崎ギター工房の手によるもので、つい昨日楽器の修理で工房に伺ったばかりである。

 実は栗コーダーとはライブや配信以外でも録音や劇判と自粛期間中でありながらもいつもよりご一緒する機会が多かったのだが、この年の瀬にこの番組、そしてあがた森魚さんとご一緒というのは、なかなかに2020年の締めくくりだ。年の瀬とか新年とか気にしないようになっていると冒頭に書いたが、この日のあがたさんにはもう本当にグッときて、ああとにかく大変な年だったな、と振り返った次第だった。

 『栗屋敷』、聞き逃した方はリンクへ。

 『栗屋敷』を聴き終わったら、一昨日のシカラムータの配信ライヴを観ようと思うが、その頃には年が明けるのかな。

 シカラムータ配信はこちらです。https://eplus.jp/sf/detail/3341730001-P0030001


22:07:13 | skri | | TrackBacks
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