Archive for June 2018

04 June

6月 ライヴ・スケジュール


 6月です。


 6/4(月) 華村灰太郎カルテット 東京 阿佐ヶ谷 SOUL玉Tokyo


 6/7(木) カルメン・マキ 東京 阿佐ヶ谷 SOUL玉Tokyo


 6/8(金) カルメン・マキ 東京 阿佐ヶ谷 SOUL玉Tokyo


 6/11(月) ホープ&マッカラーズ 東京 池袋 バレルハウス


 6/13(水) カルメン・マキ 東京 二子玉川 Gemini Theater


 6/23(土) スーマー&桜井芳樹 東京 八王子 アルカディア


 6/29(金) 桜井芳樹のレコード千夜一夜 - 第二夜 東京 阿佐ヶ谷 SOUL玉Tokyo



 
 その他詳しくはblocにて。よろしくお願いします。


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02 June

レコード千夜一夜 第一夜 1975 プレイリスト


 昨日5月31日の「桜井芳樹のレコード千夜一夜 - 第一回」御来場ありがとうございました。
 初めての試みで情報も多く3時間に渡ってしまいました。次回への課題含め、プレイリスト及び喋らなかったことも含めメモを以下に記します。

桜井芳樹のレコード千夜一夜 - 第一回 1975

●オープニング
Steve Goodman / It's a sin to tell a lie (1975)
'75年のTBSラジオの深夜放送「馬場こずえの深夜営業」で使われていたジングル、ジングルなので曲紹介が無く、探すのに一苦労。
まだギターを弾いていなかった私は右手5本指を相当駆使しているのだろう、と思っていたのだが、これはフラット・ピッキング。

●当時のクラスメイト
Chicago / Flight 602 (1970)
中1のクラスメイトの中井君にシカゴを熱く語られた。だが、彼はシカゴ以外の洋楽は全く知らないのだ。しかもなかなかレコードを貸してくれず、ようやくたどりついたのは、当時の日本編集のベスト盤。ロウダウンが気に入ったので、Chicago3を暫くして聴く。だが、このCSNY風なのにダニー・セラフィンのキックの力みようは何?。そしてピーター・セテラは覚えたてのペダル・スティール、このフレーズだけ練習したんだろうな、きっと。

Hues Corporation / Freedom for the Starion (1973)
ビートルズファンから、突如中2でディスコファンに転向した小出君。スタイリスティックスとヴァン・マッコイを当時の最新型のラジカセで聴かせてくれ、ハッスルとCan't give you anything は同じリフだと教えてくれた。アレンジと言うものを認識したのはこの時が初めてだったかも知れない。それから、当時のカセットテープ事情。TDKのクロムテープKRが有害物質含有の恐れで1975年発売中止。
初のディスコヒットと言われるRock the Boatのヒューズ・コーポレーション、実はその前のヒットがアラン・トゥーサンがリー・ドーシーに書いたこの曲だったのだ。

Yardbirds / Happenings Ten Years Ago (1966)
野球部の奥村君はしょちゅう Goodnight Sweet Josephine を口ずさんでいた。彼もまたヤードバーズ以外の洋楽は全く知らなかった。しかし Goodnight〜はヤードバーズ最後のシングル、彼はカセットテープを貸してくれたのだが、これはエアチェックだったのだろうか。アナログは持っていないので、私が持っているジミー・ペイジの参加曲から。

Sonny Boy Williamson II / I see a man downstairs (1964)
セッション・マン時代のジミー・ペイジから。セッション・マンとして何故に人気があったのか? このロンドンセッションのしきりはブライアン・オーガー。ルーラルでダウンホームのイメージが強いサニー・ボーイだが、モダンな響きも興味深い。

Electric Flag / Sittin' in Circle (1968)
ほとんど話したことのない中1のクラスメイト大内君がいきなりレコードを貸してくれた。当時のレコードの貸し借り信頼の証と布教。マイク・ブルームフィールドのライヴ盤。Little By Little (It Takes Time) から始まるやつ。ブルームフィールドのギターはどうかしてる。このギターは歌わない(歌わないのがもちろん悪い訳ではない)。内なる愚痴なのか。だけどスケールが大きいのだ。で、ライヴやセッションでは無く、今で言うアメリカーナを彼なりに実践したエレクトリック・フラッグの1st(厳密には2nd)から。

Sandy Bull / Memphis Tennessee (1968)
1968繋がりのどうかしているギター。奇しくもマイク・ブルームフィールドのアナラインの全く逆のドラッグ盤。

●図書館、エアチェック、FM誌、音楽誌
近くの図書館でレコードの貸し出しを始まったのが1974年だが、ビートルズやS&Gはなかなか借りられず。仕方なく借りられるものを片っ端から借りていたのでした。

Paul Simon / Everything put together falls apart (1972)
'74〜’75年、サイモンとガーファンクルを追いかけていた私はFM誌の情報でようやくこのアルバムに出会う。素晴らしい曲にシンプルで気の効いたアレンジ。ギルドとローズとハーモニュームの素晴らしいマッチング。サイモンのアイデアとラリー・ネクテル、ロイ・ハリーの良い仕事。
そう言えば、当時のFMfan(だったと思う)の表紙がグレイトフル・デッド「ブルース・フォー・アラー」の時があって、そのビジュアルはデッドの存在を初めて知る中坊にとってはインパクトありすぎ。

Joan Baez / Children of Darkness (1967)
Desire発売直後のボブ・ディラン、FMでそれまでのアルバムを全てオンエアー。もちろん全て録音した。そして違う番組ではディラン周辺の特集もあった。ジョーン・バエズをことさら好きにはならなかったが、'60年代後半の米フォークソングのスタジオレコーディングの伴奏のアレンジ化、ポップ化、分業職人化がとても分かりやすいのがバエズではないだろうか。それにしても歌うまいよ。それから、これはリチャード・ファリーニャの曲。彼の死でこの頃の米フォークソングの中南米志向とグローバルな観点がちょっと断たれてしまったのは残念。サザン・ロックは良くも悪くもアメリカ南軍だったのか?

Steelye Span / All Around My Hat (1975)
多分ヤング・ギターかライト・ミュージックか、そのレコード評のコーナーを立ち読みしていたら、気になるバンド名があった。その名は The Band、南十字星が発売された時だった。その評の下にあったのが、このスティーライ・スパンのアルバム。ディスコとさえ書かれていた記憶があるが、これはディスコじゃないよ。ダンスチューン。だけど、ドラムは酷いな。アシュレー・ハッチングスは草葉の陰で泣いただろうが、バースを増す毎のマディ・プライアーの素晴らしさは聴く価値あり。
今回はベスト盤で紹介したが、ベスト盤は当然リマスタリングは必須。アーティストが関わっていればレベルだけではなく、音質に手を入れる事もある。ベスト盤を否定する方もいるだろうが、中古だと安いし、私としては結構お勧め。

Crosby & Nash / Field Worker (1975)
S&G目当てで最初に買ったニューミュージックマガジンの1975年12月号の表紙はC&Nだった。割とすぐ図書館で借りることが出来た。ドラムは一曲を除いてラス・カンケル。だが、その後ライヴでも重要な曲となるこの曲のドラムはレボン・ヘルム。ここでのヘルムとその後のライヴ盤でのカンケルの拍子のとり方は違うのだ。レクチャーぽくなるので、ライヴ・ヴァージョンはかけなかったが、この話はまた何れ。アルバムの整合性を取る為だったのか、ベン・キースのスライドはデヴィッド・リンドリーにかき消され、サビではアクセントにカンケルのフロアタムをかぶせた。ライヴではそのアクセントをバンド全員で強調している分かりやすさだが、スタジオ版でのヘルムはとても面白く、だが作曲のナッシュの当初のイメージはやはりライブ版の感じだったのだろうか?

●当時の人気ギタリスト
私が初めてのギターを手にしたのが'75年の秋。既にギターが結構弾けるクラスメイトも少なく無く、当時人気の二人のギタリストの話から。

Deep Purple / Lalena (1969)
ディープパープルとレインボーは結構聴かされた。好みではなく、今私の手元にあるのはこの3枚目(だったかな)のみ。この頃のイアン・ペイス、ジョン・ロードのクリエイティヴィティの高さは言わずもがな。そこに切れ込むリッチー・ブラックモア。これはドノヴァンのカバーだが、ブラックモアの静かな一面が光る好演。それから、10数年前に思い知った欧州中世趣味の話。

Bonnie Bramlet / Crazy 'bout My Baby〜Got Get Down (1973)
エリック・クラプトンの話からボニー・ブラムレットへ。
前者のバックは6人体勢になったばかりのリトル・フィート。クラプトンのアフターミッドナイト・ビートの完成点か、もしくは進化系か? クラプトンでは影を潜めていたバックビートがケニー・グラッドリーとリッチー・ヘイワードで抜群に仕上がり、ビル・ペインも冴えてる。
後者はデビュー前のアヴェレイジ・ホワイト・バンド。歌伴の安定度ではこちらに軍配か?私的には『Sweet Bonnie Bramlett』のベストテイク。だが、グラッドリーとアラン・ゴーリーのファンク解釈の相違についても。

●プレゼントレコード
Chicago / Happy 'cause I'm going home (1970)
いくらでもファンキーに弾くことはできるのに、テリー・キャスはアコースティック。ロバート・ラムは何故歌詞を書かなかったのか? そしてダニー・セラフィンのチューニングの低い抜けないティンバレスは何故だったのだろうか。
そして、ジャケットボロボロ(盤は綺麗です)のChicago3をジャンケンにより、来場者1名様に進呈。

●SOUL玉Tokyo店主、矢野間さんの1975年盤
Loggins & Messina / Fox Fire〜Native Sons (1975)
矢野間さんが発売してすぐ輸入盤で手にいれたという、私も大好きなアルバムの最終2曲。矢野間さんの中ではこの2曲は続けて聴かなければならないものかも知れないが、当時(私がこれを聴いたのは76年)Fox Fire は私にとっては捨て曲でした。いや人それぞれなのです。

●1975年のカバー曲
Yvonne Elliman / Sweeter Memories (1975)
トッド・ラングレン名曲のカバー。しかしサビ前のマイナー部がやけにドラマチックに響くが、歌い上げ過ぎか?プロデュースはスティーヴ・クロッパー。アルバム全体としてはロバート・スティッグウッドに期待にかなり答えようと頑張ったクロッパーの興味深い仕事。ダック・ダンは一曲のみであとはトミー・キャセイ。アル・ジャクソンではなく(もう死亡していたか)ウィリー・ホール。ホールの息をとめたようなちょっと大げさなフィルは随所に。そして、ソウルマン御用達のマイケル・トールズの良い仕事。
それにしても、自分のソロという事で声をはることが多いエリマンだが、魅力のスモーキーヴォイスはShure M44でどの程度引き出せるのか?

●異国から
Chirissy Zebby Tembo & Ngozi Family / Trouble Maker (1974)
この頃、欧米以外ではどうだったのか。今回はやはりロックで選曲。ザンビアのザン・ロック。ヘビーに響くハチロクだが、付点8分の4つ乗りのメロディはアフロ・アフリカンの性なのか宿命なのか。そしてこのどうかしているギターの歪みはアフリカ大陸ならでは。
うだうだ喋りましたが、今日はザン・ロックだけは覚えて帰って下さい。

●次回予告の〆
Dr,John / Such a Night (1973)
次回のテーマは続編ともいえる1976。'76年と言えばラスト・ワルツ。今回は再発のRight Place Wrong TimeのシングルのB面から。

*休憩の10インチは 阿部章治 / ギター・ブルース のA面でした。

喋ることが多く3時間になってしまいました。反省込めての備忘録。次回はせいぜい2時間すこし越えるくらいで収める所存です。
その次回は6月29日です。宜しくお願いします。


23:28:00 | skri | No comments | TrackBacks