Complete text -- "ソロ演奏"

23 October

ソロ演奏


 久しぶりにソロで演奏をした。終わってから煙草を求めて店の外に出たら、お客さんから声をかけられた。「初めて拝見させていただきましたが、あの感じのギターは聴いたことがありません。いつもどちらで演奏されているのですか」「いや、だいたいいつもバンドか複数人です。ソロはとても久しぶりでした」と、そんな会話をしたあと、いろいろ思い出してみた。

 フェイスブックにも書いたが、おそらく前回のソロ演奏は渋谷アップリンクでのJohn Faheyの映画にイベントだったと思う。4~5年前のことだ。共演は無かったが、その時も秋山徹次さんと一緒だった。秋山さんに会ったのはその時が2回目で、かれこれ20年近く前かもしれないが、鬼怒無月さん主催の即興ライブ@江古田Buddyに参加した時に初めてお会いして、「ロンサム・ストリングスの方ですね」と声をかけられた。

 ソロ演奏に関して言えば、記憶が曖昧だが、北浦和クークーバード(現ちどり)でノアルイズ・マーロン・タイツの武末亮くんとやった時も各々のソロからアンコールでデュオという流れだった。これも4~5年前。前述の渋谷とどっちが先だったか、記憶は曖昧だ。

 ただそれ以前というと、ソロはとても少なくて、2013年だったと思うが(松永孝義さんが亡くなった後という記憶あり)、中村まりさんとの九州ツアー。ただこれはLonesome Strings and Mari Nakamuraのアルバムの流れがなんとなくあったので、音楽的にそこからはあまり外れないようにした。

 そのもっと前だが、これも九州で福岡史朗くんのツアーに勝手に付いて行ったことがある。そうしたら、博多で「ソロでやってくださいよ」と言われ、その後の福岡君たちには帯同せず、大牟田までいくミニツアーになってしまった。

 ソロ演奏に興味がないわけでは無いのだが、どうも過去の経験から、何やろうかな、みたいな感じになってしまうのだった。2000年代は酒井俊さんやカルメン・マキさんで少人数でよくツアーをしていて、ソロになる場面は多々あり、特に自分一人でやることにはあまり気が向いていなかったのであろう。

 今日というか昨日、サウンドチェックで(といっても生音だが)秋山さんの音を聴いていたら、当たり前のようにシンプルになった。今頃になって恥ずかしいが、自分がだせる音に集中すれば良いだけだった。なので、即興も楽曲もそんなに変わらない。結局音に集中していたら、楽曲を即興でつなぐ形になった。曲目は以下。

 Ground
 Forever Green Blues
 Rajamati Kumati
 Ghosts

 後半二曲はヴェトナミーズ・ギターのアコースティックを使った。3,4日前に急に思い立ったのだ。浅はかでも良い、この楽器がうちに来てかれこれ3年くらい、披露せねばと思ったのだ。しかし、本番で使ってみると、改良点は多々あり。チューニングと弦のゲージ、今回は011のアコースティック・ギターにしては細めのゲージでOpen Cチューニング。練習時は右手もそれなりにコントロールしているつもりだったが、本番ではそう簡単では無い。

 ソロ演奏に対してもう少し積極的になろうかと思いつつ帰路に着く。それにしても秋山さんの音には痺れながらも背筋も伸びた。

 ご来場のみなさま、ありがとうございました。そして企画してくれた高岡大祐さんに感謝。



02:27:53 | skri | | TrackBacks
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