Complete text -- "取材 2"

27 November

取材 2


 「ピーターバラカン音楽紀行」ロンサム・ストリングス取材、二日目。

 今日の内容は野外演奏一曲とバラカン氏と私の対談だ。朝9:00にスタッフ総勢15名ほど到着し、先日の取材時のロケハンで決定した自宅より歩いて三分程の雑木林の中でセッティングを開始。9:30過ぎメンバーが集まりはじめる。四人での演奏は久しぶりだし、ライヴでもやった事が無い曲、しかもCDサイズを少しカットしなければならず、全員揃い次第リハーサルを始める。ほどなくバラカン氏到着。久しぶりにお会いしたが、ばたばたしている中、スマートにあらわれた感じはやはり英国人か。リハーサルもそこそこにセッティング待ちで皆で茶を飲んでいると、「おっ、あの辺はタジ・マハールだね」とバラカン氏。遠目から私のレコード棚の背表紙を見ているのだ。いろいろ聴いていると好きな音楽なんてまあまあ似通ってくる、なんて皆で喋っていると、セッティング完了の知らせ。

 当初、野外演奏はこの時期寒いので御勘弁を、とT氏に言ってあったのだが先日の取材時のロケハンで熱意に押され了承、しかしやはり寒い。どうやら11月一番の寒さらしい。数回テストを重ね、マイクセッティングも再調整したりと結構時間がかかる。案の定、手がかじかみはじめたが、なんとか乗り切る。いくつかテイクを聴いたがどれもそう遠くはない場所で犬が吠えている。良い感じだ。そして13:00前に終了。その後、メンバ−、スタッフ全員で多摩湖近くで中華料理をつついた。

 午後はまずバラカン氏と散歩しながらの雑談。何故散歩かというと、番組としては地域性というものも折り込みたいらしいのだ。ただ、ここ東村山市は私にとっては住んでいるだけでエピソードは無い。が、とりあえずどんなところなのか、紹介するとの事。私の家に近くはちょっとした丘陵地帯だが、都内近郊のとりたてて特長のない住宅地だ。それでもロケーションがいい丘の上は左手に多摩湖、正面に西武園、右手に八国山と見晴しがよくまあまあ気持ちが良いが、私達はRY COODERやALLMAN BROTHERSの話をしていた。家が近いだけだが、故・武満徹や吉永小百合の話のほうがよかったか? 20分くらいで家に戻り、今度は自宅作業場での対談。最初は音楽を始めた時の事やロンサム・ストリングス結成のいきさつ、等ありきたりな話だったが、バラカン氏も物足りなくなってきたのか、MUSIC FROM BIG PINKやINTO THE PURPLE VALLEYを初めて耳にした時の話、CHARLEY PATTONをどう聴くか、Mountain MusicからBluegrassそして映画Songcatcher、ロンサムストリングスのレコーディング方法とMule Variationsとhoundog、マヒナスターズについて、等々。こうなってくると話はもりあがるし尽きないが、T氏より「その内容だとウイークエンドサンシャインになってしまいます」と、カットの声が入る。バラカン氏VSディレクターT氏の間で私も努力するが、果たしてうまくまとまったか? 
 夕方、陽が落ちる頃終了したが、スタッフは松永さんの個人取材の為、渋谷7th Floorでの"くじら"のライヴに向かった。

23:00:00 | skri | | TrackBacks
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