Complete text -- "トラブル"

30 June

トラブル


 昨日のライヴ、雨の中御来場ありがとうございました。

 いつものように、楽しい夜だが、久しぶりに一緒に演奏した青山陽一さんやYuji Oniki Bandの面々と和やかな雰囲気で、体感湿度150%も少し和らいだか?とは言え、それは気持ちだけ問題で、ギターの鳴りは良くないし、おそらく湿気の所為の機材トラブルもあり、楽しく演奏したのだが、晴れ晴れしいとは言いがたい気分。
 でもさっき、昨日のライヴの録音を聴き直したら、割と良かった。不思議なもので、終演後物凄く良かったと思ったライヴが後で聴き直したら、それほどでもなかった、と云う事は、正直少なくは無い。
 もちろん、いつでも誠心誠意演奏していることは、当たり前だが、ちょっとしたコンディションによる集中力の問題。

 青山君はふたを開けてみたら、弾き語りのソロは一曲のみ。楽屋で、彼が「弾き語りの曲変えようかな」なんて言っていたので、思わず「Slit No.1、か、二つの魚影」なんてグランドファーザーズ時代の曲をリクエストしてしまった。半分冗談。それにしても、青山君もオリジナルアルバム既に10枚。総作曲数は150曲は有に超えると言う。すごいことだな、これは。
 弾き語りはたった4小節でストロークしただけで完全に青山節。すぐに世界が出来あがる。一曲やった後は、玄さんとデュオで二曲。長年の相性の良さを痛感する素晴らしいコンビネーション。そして、ロンサムストリングスとの合同演奏はセッション的に楽しくやらせてもらった。

 オニキユウジさんとは初対面だった。ジェントルな方だが、初めてあった気がしない雰囲気も持ち合わせていた。

 そのYuji Oniki Bandが素晴らしかった。現実とそのはざまとトリップが微妙に変化する感覚。POP鈴木君のフィルでまた戻ってくる瞬間はなんとも清々しい。

 終演後、オニキさんと戦前ブルーズの話等で、盛り上がるが、彼が何故今、日本を選んでいるか、というのは、興味深く且つ励まされる話。

 それから、先月、吉良でも会った勝井祐二さんと機材の話など。(大体ミュージシャンというのは、機材の話で盛り上がるものだが)面白かったのが、機材トラブルのこと。その日私は実際若干のトラブルがあったが、たいしたことは無かった。それはさておき、この日の演奏でも勝井さんはしゃがんで足下のエフェクターを操作してしたのだが、その、しゃがんで操作する仕草が、すわ、エファクタートラブルと見られることが多いようだ。私は改造した譜面台を使って、しゃがまなくても操作出来るようにしているのだが、まあ、エフェクターの大きさも限られる。で、チェロの坂本弘道さんの話になる。チェロは基本的に座って弾くもので、楽器も大きいので足下にしゃがむには不向き。坂本さんの場合はホームセンターに売っているような二段の棚にエフェクターを備え付け操作をしている。本人曰く、その棚が貧乏くさくて、今ひとつ、と言っていたが、その棚のまま、車に積み込んだりしているので、利便性はよく思える。
 で、その話のオチは、「坂本さんの機材トラブルは本番中は本人以外誰にも解らない。みんなそういう演奏をしていると感じている。また、それが素晴らしいよね」というところだった。

23:58:00 | skri | | TrackBacks
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