Complete text -- "Wien、池袋"

22 June

Wien、池袋


 もっと早く書こうと思っていたら、ここのブログに接続出来ず、更新出来なかった。

 先週、シカラムータでオーストリアのウィーンに行ってきた。フェスの一環でドナウ運河の船上でのライヴ。やはり直行便は思いのほか楽で、ウィーン到着次第のリハーサルだったのだが、苦にならず。飯も酒も程々で快眠、そして翌日はライヴ。船上でのライヴと書いたが、演奏する船にはお客さんはいない。

 


 ちょっと解りづらいだろうが、お客さんは前方に移っているオレンジ色の船と右左の岸にいる。だから船は進まず、ほぼこのオレンジ色の船の隣に位置している。ライヴの方は、巻きの進行になったのか、最初数曲はなんか落ち着きが無い感じがしたが、中盤以降はやはりロケーションも手伝い、気持ちよく終えることが出来た。
 こういう会場だと、やはりと言うか、当然のように昼間から飲んでしまう訳だが、数年前の欧州ツアーに比べ、もうあまりビールばかりは飲めない体になっていることに気がついた。ああ、焼酎があればなぁ、と思うが、白ワインも美味。

 天候に恵まれ、翌日の雨天順延予備日は完全オフに。ホテルからまっすぐ数十分歩くと、St,Stephan。建物というのは地面の上に立てられるのだが、ヨーロッパで見た幾つかの教会は地下数千メートルから、突き抜けてきたかのようなところが多い。ここもその一つ。ただし、ここは観光用馬車の所為で、馬糞臭がひどい。

 


 その後、少しゆっくりしようと、レオポルド美術館へ。シーレ、クリムト所収で有名なところだが、Kolo Moserが素晴らしかった。私は全く知らない名前だったのだが、後で今回のTuba奏者のギデオンに聞いたら、大ファンだよ、グレート、と言葉が返ってきた。
 夜はライヴ会場だった岸のオープンカフェで皆と合流して飲む。昨日の対バンだった、Va Fan Fahreの連中に大熊、川口、ギデオン、こぐれが参加してのセッションが始まり、酒も進む。私は完全にギャラリーだったのだが、ちょいと疲れたか。

 その翌日、予定通り帰国し、予定通り到着。一度家に戻り、池袋の東京芸術劇場に行く。キンテート・オセイロが音楽をつとめる二日間のバレエの公演。サウンドチェックでアンプから異常なノイズがして、音が出なくなる。幸い車に別なアンプを積んでいたので、問題なかった。後で確かめるとステージの振動の所為だろうか、真空管が外れていた。キンテート・オセイロはこのところあえてライヴをブッキングせずにリハーサルを重ねていた。ようやくその成果が現れた二日間で、特に二日目は音が集まる瞬間が楽しくて仕方が無かった。
 
 池袋の二日間、サウンドチェックから本番までの間、時間があるので、久しぶりに池袋駅周辺を散策。芸劇にもほど近い、立教通りのマダムシルクはもう無くなっているし、池袋文芸のあたりは、昔の面影すらない。が、明治通りにでると、路地の向こうに豊島公会堂が見えた。これと手前の公共施設だけは変わらないな。
 リチャード・トンプソンがラウドン・ウエインライト3世と来日した東京公演は豊島公会堂だった。何年前のことだっただろうか。


23:58:00 | skri | | TrackBacks
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