Archive for July 2009

21 July

Some Happy Day


 ぎりぎりでもろもろ進行中ですが、ロンサムストリングスの次作の発売が8/15に決まりました。ライヴアルバムですが、あんまりライヴっぽく無い仕上がりともいえます。が、まあ、それは聴いてのお楽しみということで、お楽しみに。しかも2枚組で120分程の収録時間です。ゲストは湯川潮音、中村まり、ふちがみとふなと、おおはた雄一の四方。皆さん素晴らしい事は言うまでもないです。

 8月15日発売
 Lonesome Strings/Some Happy Day Live Performance Archives vol.1
 (CXCA-1254/5)

 


 2枚組で3,000円。しかも菅野一成さんのイラストがこれまた素晴らしい。このイラストの全貌を見る為にも、お買い上げをお勧めします。
 そして今回、ライナーも書きました。盛り沢山です。

 発売記念ライヴと言う訳ではないですが
 8/23 白金クーリーズクリークにて、湯川潮音とロンサムストリングスのライヴがあります。

 よろしく。

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19 July

MANDA-LA2


 先週、とても興味深く、そして素晴らしいライヴをマンダラ2にて2つ観る事が出来た。

 一つは中村まり。新作『Beneath the Buttermilk Sky』発売記念ライヴという事で、ソールドアウトのマンダラ2だった。そして、通常弾き語りでステージをこなす中村さんのライヴとしては、珍しくレコーディング参加メンバーの5人がサポート出演。
 さて、大盛況のマンダラ2なので、出演者の姿を見る事はなかなかに難しいのだが、それでも、登場からこの日の中村さんの楽しげな様子は、最初の歌声からでも充分察する事が出来た。私が知る限り、彼女のライヴで良く無かった事など無いのだが、それにも増して、この日はもう、満員の会場のムードも素晴らしく、冒頭の2曲聴いただけで、間違いなく良いライヴを確信し、観なくても良いくらい、と思った程で、満員の中、ほとんど見えない会場の隅で、ちびちび焼酎を飲んでいた。サポート陣の的確さも見事なもので、楠さん、松永さんのリズム隊が当たり前のように存在し、もはや、褒めてどうする。安宅君の歌心はホントに隙間に入り込んでくるし、岸本さん、原さんのブルーグラス隊は、新鮮な風をステージに吹かせ、何とも心地よい。
 それにしても、この日の彼女の歌声は、今迄観た中では、特別に力強く、大きかった。凄く余裕を感じ、ただただ聴き入っていた。
 後半のブルーグラスコーナーの後、弾き語りも含み、聴き親しんだ静かな曲もあった。その辺りから、歌の聴こえ方がちょっと違ってきたように感じた。これ迄も十分に親密なのだが、そこにちょっと突き放す様なクールさが備わってきたように聴こえた。アンコールはソロで2曲程やったと記憶するが、それはもう、祭りの後の冷静さ、よりクールに聴こえ、痺れた。
 素晴らしいライヴだった事は言うまでもなく、終演後、退場するお客さんは皆、嬉しそうな顔をしていた。若い方も結構多く、それもまた良い。
 終演後も続けて飲んだ。少し酔った夜だった。


 その翌日は、やちむん=奈須重樹さんの新作発売記念ライヴで、自分がマンダラ2で演奏する日だった。奈須さんに会ったのは録音以来2回目だったのだが、こんなに楽しい人だったのか。と、笑いながら、ライヴが終わった。


 その、3日後、ペダルスティール奏者、駒沢裕城さんの『Feliz』再発記念ライブに足を運ぶ。『Feliz』と言えば、私にとってはコンポステラ『一の知らせ』と並ぶ90年代の最重要音源の一つなのだ。
 そして今回は『Feliz』の楽曲含め、三台のペダルスティールとコントラバス、ドラムス、と言う編成。何気なく耳に入ってくる楽曲だが、これは前代未聞のライヴなのだ。途中から、酒を飲む手が止まり、とにかく音に集中した。こんなに耳の穴を開いて、人様のライヴを聴くのは初めてだったかもしれない。
 駒沢さんを真ん中に、左に第二スティール田村玄さん、右に第三スティール尾崎博志さん、スティール三台というのも中々に壮観だが、出てくる音がこれまた、誰が誰やらというアンサンブル。それでも、時折ソロパートがまわってくる尾崎さんは溌剌なカントリーリックで温度を上げる。玄さんはかなり重要なパートだ。時折浮かび上がるも、駒沢さんに寄り添いつつ、また時々離れ、そして、あまり目立たないときは、相当厄介な事をやっている。そして、駒沢さんはその上に舞っているとでも言えば良いか。とは言え、時折、玄さんか駒沢さんはわからなくなる事しばしばで、その響きにくらくらした。
 そして、出しゃばる事は何一つ無く支えた、またテンポを持って行ったリズム隊、東谷さんと夏秋さん。東谷さんにはかなり久しぶりに会った。彼がタンゴ以外の音楽をプレイするのを観たのは初めてだが、とてもマッチしていた。彼の働きは大きい。

 駒沢さんに会ったのは、結構久しぶりだったのだが、以前よくご一緒させていただいたときは、よく説教された(笑)。この日も、終演後、何か言われるかと思って期待していたが、メンバー皆さん、心地よい疲れの中、静かなアフターアワーズだった。折角なので、駒沢さんに「情景がこんなにも豊かなんだから、MCでそんなに具体的な事は言わないで下さい」と、口走ってしまったが、仕返しのつもりは無い(笑)。また10月にこのメンバーのライヴがあるらしい。これは是非観るべきだ。


 

 終演後も厳しい駒沢さんと一仕事終えホッとした玄さん。

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