Archive for September 2004

18 September

最近聴いたCD


●Duck Baker「Spinning Song」

 最近のアコースティック・ギターのソロイストはあまり聴かないのだが、これはハービー・ニコルズ作品集というので気になった一枚。とは言うもののハービー・ニコルズに詳しくは無く、よくモンクを引き合いに出されて語られる事があったという事を覚えていただけで彼自身のアルバムは知らない。ダック・ベイカー、こちらも聴いた事は無く、アコースティック・ギターの教則CDかビデオの類いで名前を見た事があるだけだ。
 ほぼ全編ガットギターの独奏(一曲、鉄弦)で、まず音が好みだ。リバーヴは奥に、楽器はあまり響き過ぎず少しチープで生々しく、少し荒いタッチになるのも良い。どの曲もアドリブはそんなに長く無く、ニコルズの素敵なメロディが耳に残る。なにげなく引き込まれるアルバムだが、なにげなさすぎて一体どうやって弾いているんだ、という部分を感じさせない程心地よい。だが、ダック・ベイカー、恐ろしくうまい。



●Jerry Garcia「Reflections」

 Jerry Garcia Studio Sessionsの一枚。76年、ちょうどGreatful Deadの『Steal Your Face』と同じ時期で、日本ではFM fanか週刊FMの表紙を飾った、という記憶もあるが、まあ定かでは無い。私が中学2年頃だが、当時レコードは月に一枚買えるかどうかの状況、あとは図書館を利用したり、友達から借りたり、そしてエアチェックしたり、エアチェックと言ってもカセットテープもそうやすくは無いので限られていたり、とありとあらゆる方法でとにかくいろいろなものを聴こうとしていた時、思いきって二枚組ライヴ『Steal Your Face』を購入。なんだかしょぼくれてしわくちゃなロックンロールだな、と思いつつも買った物は隅から隅まで、聴かないと気がすまない。そうこうしているうちにだいたいのアルバムは大好きになる訳だ。そしてまたレコードが買えるくらいのお金が手元にある時期に来ると、秋葉原かお茶の水に行くのだが、やはりいろいろなものが聴きたい時期、この間Deadだったのに今度はガルシア、というわけにいかず、他の物に手がのびる、そしてそうこうしているうちに『Reflections』の事は忘れてしまっていた。そして、今やっと聴く事が出来たのだが、昔話になってしまった。

 「IT MUST HAVE BEEN THE ROSES」も入っているし、二曲除いてはメンバーもDEADと同じ、これじゃ『Steal Your Face』を思い浮かべるのも無理ないか。

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13 September

Tangologue


 小松亮太君の新作『Tangologue』サンプル盤、届く。私も参加しているし、一曲はプロデュースでも関わっているのだが、これは手前味噌では無く、傑作。本当に盛り沢山なのだが、何よりも小松君のバンドネオンが素晴らしいのだ。個人的に好きなトラックは10と12。そして、事務所とレコード会社担当より「MADE IN U.S.A.」がすこぶる評判が良い、との話を聞く。嬉しい。

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11 September

Jerry Garcia Studio Sessions


 数日前、先月下旬にアメリカのサイトに直接注文したJerry Garcia Studio Sessionsのボックスセットが届く。思ったより早かったな。送料を考えれば、日本で買っても良かったのだが、jerrygarcia.comで注文すると更にもう一枚ついてくるのだ。そして嬉しい事に実際はさらにもう一枚ライヴ盤もついているという気前良さ。割と聴き親しんだ1,2枚目は後回しにして、リアルタイムだが聴いた事が無かった「Reflections」を聴く。なんだか少ししょぼくて、やけに生々しいが、確かこの頃のDeadのライヴ盤もこういう音だ。70年代半ば、スタジオとライヴが同じような音というのも、考えてみれば珍しいな。

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02 September

La qui pleure

 
 資料整理等しながら、KATE & ANNA McGARRIGLE「La qui pleure」を繰り返し聴く。それにしても、今回のは大傑作。音作りもさり気なく、私のツボに入ってくるし、前作で少し衰えを感じた歌声も今作は問題無し、と言うより同じくらい大好きな1,2,6枚目を凌ぐ程素晴らしい。特に後半6曲目からの流れが好きで、ここからスタートして頭に戻って聴いてみたりしている。KATE & ANNA正調のフォークソングの6、フレンチポップス風の7、泣きのマズルカともいうべきか、出だしのハーモニーが素晴らしい8、ゆっくり落ち着いた9...と他にも好きな曲はあるのだが、流れが素晴らしい。そして、フランス語が何と美しい事か。

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01 September

最近聴いたCD



●TINARIWEN「THE RADIO TISDAS SESSIONS」

 砂漠のブルース、TINARIWENのファースト。これは気持ち良くワイルド。あぁ、もしマリに行く事が出来たなら、一緒にやってみたいものです。


●n-unit「in tubo」

 芝井直実君の4人編成のユニットで彼の歌、ギター、サックス以外の3人は全員パーカッション。これが本当に素晴らしい。奇しくもTINARIWENに通じる感もすこしあるのですが、ときおり出てくる美しいメロディがこれまた泣かせる。誠実に大きい音楽。ただ、流通はどうしてるのかなぁ。


●あがた森魚「ギネオベルデ」

 これは楽しみにしてました。予想よりはるかに、風通しが良く、軽やかで素敵です。バチャータもパームワインもランチェラもあっさり味なのですが、それがまた哀愁、妙にあり。もちろん中盤で変なあがたさんもやっぱり登場しますが、ラストはなんと美しい事か。

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