Archive for February 2005

16 February

冶金弦


 タイトル、ちょっと無理があるが、ステンレス弦の事、だが、これは間違い。昔、ドラムの植村昌弘君に「冶金ってステンレスだろ」と聞いたら、「違います、ステンレスは冶金の一つの方法です」との答え。なんで、そんな話になったかは憶えていないが、長いヨーロッパ・ツアーの最中、疲れがたまって、移動中の枯渇した話題の一つだったと思う。
 今日、仕事の打ち合わせで、渋谷方面に向かったのだが、予定より、早く到着しそうになったので、楽器店に寄り、ギター弦を購入した。
 ソリッドのエレキやアコースティックは別にして、フラットワウンドの弦を使っているので、通常、手に入りやすい「ダキスト」か「ダダリオ」を使っている。が、この二種、蒸気機関車とEF57くらい違う。これじゃ、分かりにくいか。電算機とそろばん、というには言い過ぎだが、野球とソフトボールぐらいか。まあ、フラットワウンド界の両極端であることは間違い無い。
 訪れた楽器店はフルアコやセミアコを主に扱っているので、フラットワウンドの弦の種類もかなり豊富で、「ラベラ」のブラックナイロン弦もしっかり在庫あり。
 その中から見つけたのが「トーマスティック」。以前、一度だけ使った事があり(ジョージ・ベンソン・モデル)かなり気に入ったのだが、なかなか手に入らず、探していたオーストリア産の弦。
 「ジョージ・ベンソン・モデル」は無かったので、一応、店員さんにこの弦の特徴を聞いてみると、「このメーカーだけ唯一、ニッケルのフラットワウンド弦です」との事。何となく気がついていたのだが、現状手に入りやすいフラットワウンド弦はほとんどステンレスなのだ。
 ところが、このステンレス弦(上記二種の差はあれど)、これは好みだが、中高域になんか嫌な癖があるのだな。ただ、その癖を感じなかったのが、「ラベラ」のブラックナイロン(あたりまえだ)とこの「トーマスティック」だったのだ。

 打ち合わせは予想以上の進展で一安心どころか二安心。

 帰宅して早速、弦を張り替えようと思い、フルアコを出してみたら、思いのほか弦が新しく、替弦するのが惜しくなり、結局、今日は「トーマスティック」を試さず仕舞い。あぁ、貧乏性。  
 でも、もしこのメーカーが無くなったら、世の中にニッケルのフラット弦は無くなってしまうのか。


 ところで、移動中の車中で昨日の横浜のロンサム・ストリングスのライヴ録音を聴いたのだが、かなり良い。ブートレグとしていけそうか。
 御来場、多謝。


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10 February

磨く


 先週ぐらいから、愛用のMARTIN、GT-75の汚れがかなり気になりだした。ただ、汚れているだけなら、気にはしないのだが、おそらく煙草のヤニの所為だろうか、ボディの全体がべたついた感じになってきた。ギターポリッシュで拭くくらいでは、全く落ちないし、むしろ、光にかざしてみると、斑になって汚いくらいだ。いろいろ調べたあげく、木工用のコンパウンドを少量使ってみる事にした。極細目のコンパウンドなので、ゆっくりと時間をかけて、汚れを落とす。3時間くらいかかり、こんどはコンパウンドを綺麗に拭いながら、乾拭き。そして仕上げにアンティーク家具用の蜜蝋のワックスをかける。このワックス、完全に乾くまで24時間はかかる。
 そして、今日ようやく、ワックスを拭き取り、弦を張り替えた。心無しか音が明るくなったのは、気のせいだと思うが、これからも良い音で鳴ってくれるであろう。
 で、今、まじまじとこのギターを見ていたが、磨きすぎたくらい、光ってるな。ちょいと恥ずかしい。


 

23:57:26 | skri | 1 comment | TrackBacks