Archive for June 2007

30 June

トラブル


 昨日のライヴ、雨の中御来場ありがとうございました。

 いつものように、楽しい夜だが、久しぶりに一緒に演奏した青山陽一さんやYuji Oniki Bandの面々と和やかな雰囲気で、体感湿度150%も少し和らいだか?とは言え、それは気持ちだけ問題で、ギターの鳴りは良くないし、おそらく湿気の所為の機材トラブルもあり、楽しく演奏したのだが、晴れ晴れしいとは言いがたい気分。
 でもさっき、昨日のライヴの録音を聴き直したら、割と良かった。不思議なもので、終演後物凄く良かったと思ったライヴが後で聴き直したら、それほどでもなかった、と云う事は、正直少なくは無い。
 もちろん、いつでも誠心誠意演奏していることは、当たり前だが、ちょっとしたコンディションによる集中力の問題。

 青山君はふたを開けてみたら、弾き語りのソロは一曲のみ。楽屋で、彼が「弾き語りの曲変えようかな」なんて言っていたので、思わず「Slit No.1、か、二つの魚影」なんてグランドファーザーズ時代の曲をリクエストしてしまった。半分冗談。それにしても、青山君もオリジナルアルバム既に10枚。総作曲数は150曲は有に超えると言う。すごいことだな、これは。
 弾き語りはたった4小節でストロークしただけで完全に青山節。すぐに世界が出来あがる。一曲やった後は、玄さんとデュオで二曲。長年の相性の良さを痛感する素晴らしいコンビネーション。そして、ロンサムストリングスとの合同演奏はセッション的に楽しくやらせてもらった。

 オニキユウジさんとは初対面だった。ジェントルな方だが、初めてあった気がしない雰囲気も持ち合わせていた。

 そのYuji Oniki Bandが素晴らしかった。現実とそのはざまとトリップが微妙に変化する感覚。POP鈴木君のフィルでまた戻ってくる瞬間はなんとも清々しい。

 終演後、オニキさんと戦前ブルーズの話等で、盛り上がるが、彼が何故今、日本を選んでいるか、というのは、興味深く且つ励まされる話。

 それから、先月、吉良でも会った勝井祐二さんと機材の話など。(大体ミュージシャンというのは、機材の話で盛り上がるものだが)面白かったのが、機材トラブルのこと。その日私は実際若干のトラブルがあったが、たいしたことは無かった。それはさておき、この日の演奏でも勝井さんはしゃがんで足下のエフェクターを操作してしたのだが、その、しゃがんで操作する仕草が、すわ、エファクタートラブルと見られることが多いようだ。私は改造した譜面台を使って、しゃがまなくても操作出来るようにしているのだが、まあ、エフェクターの大きさも限られる。で、チェロの坂本弘道さんの話になる。チェロは基本的に座って弾くもので、楽器も大きいので足下にしゃがむには不向き。坂本さんの場合はホームセンターに売っているような二段の棚にエフェクターを備え付け操作をしている。本人曰く、その棚が貧乏くさくて、今ひとつ、と言っていたが、その棚のまま、車に積み込んだりしているので、利便性はよく思える。
 で、その話のオチは、「坂本さんの機材トラブルは本番中は本人以外誰にも解らない。みんなそういう演奏をしていると感じている。また、それが素晴らしいよね」というところだった。

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28 June

この一週間


 某日
 曲を書かなければならなかった。が、どうにもならず、放棄。下北沢に中村まりさんのライヴを観に行く。個人的に慣れ親しんだ酒場が会場だった所為も大きいが、私が見た中では一番ざっくばらんな感じで、酒を飲みながらゆっくり聴けるというのは極上の喜び。いくつかのカバー(ボニーレイット、ポールマッカートニー、ロンセクススミス等)ももちろん良かったが、なによりもオリジナルの新曲が素晴らしかった。終演後多少、打ち合わせをしようと思ったのだが、会場で出くわした今井忍さんと飲んでいただけだった。

 某日
 湯川潮音さんのライブ@渋谷クアトロ。イベントなので4組ほどが出演。楽屋はハンバート・ハンバートと一緒だったので、知った顔も多い。なんだ、ハンバートのベースは松永さんじゃないか。ギターの安宅さんは先日の中村まりさんの時はドブロとバンジョーだったが、ハンバートではペダルスティール中心、多芸な方だ。先日もそうだったが、ドブロがすこぶる良い音で、ナショナルとの違いを思い知る。そのハンバートのライヴはすこぶる良かった。何より歌が行き届いていた。
 今回の湯川さんのバンドはドラム、ベース、ギターが基本セット。なので、とにかくシンプル。その所為もあったかも知れないが、彼女の存在感がグッと増したライヴでとても良い出来。来月はフジロック。
 そして、イベントトリのエンケンさん、さすがでした。感無量。

 某日
 結局、作曲は家内に依頼した。素晴らしい曲が出来ていた。そして、その曲の録音。3曲程ほぼ一発録りで、ほとんどがテイク1OKという潔い現場。


 
  

 7月半ば公演の野戦の月海筆子の音楽。詳細後日。

 某日
 譜面書きの日。久しぶりにマンドリンを引っ張りだす。相変わらず下手だ。

 某日
 夕方よりロンサム・ストリングスのリハーサル。まず、青山陽一さんを加えて、6/29用のセッション。相変わらず彼の曲はちょこっとややこしいが、美メロ。何年ぶりかな、彼とやるのは。とにかく楽しみ。
 夜は中村まりさんを加えて、7/8用。前回は昨年9月だったので、おさらいから始め、その後新曲に手をつける。全員のグルーブ感が前回よりはるかに良くなってきている。7/8は見逃せませんぞ。

 某日
 やらなきゃいけないと思っていた、機材チェック。問題無し。不思議なことに現場じゃないとトラブルは起きないのだ。

 
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22 June

Wien、池袋


 もっと早く書こうと思っていたら、ここのブログに接続出来ず、更新出来なかった。

 先週、シカラムータでオーストリアのウィーンに行ってきた。フェスの一環でドナウ運河の船上でのライヴ。やはり直行便は思いのほか楽で、ウィーン到着次第のリハーサルだったのだが、苦にならず。飯も酒も程々で快眠、そして翌日はライヴ。船上でのライヴと書いたが、演奏する船にはお客さんはいない。

 


 ちょっと解りづらいだろうが、お客さんは前方に移っているオレンジ色の船と右左の岸にいる。だから船は進まず、ほぼこのオレンジ色の船の隣に位置している。ライヴの方は、巻きの進行になったのか、最初数曲はなんか落ち着きが無い感じがしたが、中盤以降はやはりロケーションも手伝い、気持ちよく終えることが出来た。
 こういう会場だと、やはりと言うか、当然のように昼間から飲んでしまう訳だが、数年前の欧州ツアーに比べ、もうあまりビールばかりは飲めない体になっていることに気がついた。ああ、焼酎があればなぁ、と思うが、白ワインも美味。

 天候に恵まれ、翌日の雨天順延予備日は完全オフに。ホテルからまっすぐ数十分歩くと、St,Stephan。建物というのは地面の上に立てられるのだが、ヨーロッパで見た幾つかの教会は地下数千メートルから、突き抜けてきたかのようなところが多い。ここもその一つ。ただし、ここは観光用馬車の所為で、馬糞臭がひどい。

 


 その後、少しゆっくりしようと、レオポルド美術館へ。シーレ、クリムト所収で有名なところだが、Kolo Moserが素晴らしかった。私は全く知らない名前だったのだが、後で今回のTuba奏者のギデオンに聞いたら、大ファンだよ、グレート、と言葉が返ってきた。
 夜はライヴ会場だった岸のオープンカフェで皆と合流して飲む。昨日の対バンだった、Va Fan Fahreの連中に大熊、川口、ギデオン、こぐれが参加してのセッションが始まり、酒も進む。私は完全にギャラリーだったのだが、ちょいと疲れたか。

 その翌日、予定通り帰国し、予定通り到着。一度家に戻り、池袋の東京芸術劇場に行く。キンテート・オセイロが音楽をつとめる二日間のバレエの公演。サウンドチェックでアンプから異常なノイズがして、音が出なくなる。幸い車に別なアンプを積んでいたので、問題なかった。後で確かめるとステージの振動の所為だろうか、真空管が外れていた。キンテート・オセイロはこのところあえてライヴをブッキングせずにリハーサルを重ねていた。ようやくその成果が現れた二日間で、特に二日目は音が集まる瞬間が楽しくて仕方が無かった。
 
 池袋の二日間、サウンドチェックから本番までの間、時間があるので、久しぶりに池袋駅周辺を散策。芸劇にもほど近い、立教通りのマダムシルクはもう無くなっているし、池袋文芸のあたりは、昔の面影すらない。が、明治通りにでると、路地の向こうに豊島公会堂が見えた。これと手前の公共施設だけは変わらないな。
 リチャード・トンプソンがラウドン・ウエインライト3世と来日した東京公演は豊島公会堂だった。何年前のことだっただろうか。


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05 June


 昨日、4日間の旅より帰宅。いつもの事だが、まあ、飲んだ。

 初日の敦賀は久しぶりに関島さんとデュオ。この会場は素敵すぎだな。リコーダーの音がマッチしていた。

 

 


 敦賀に行ったのは、多分初めてだと思うが、この日も私が知る北陸の暗い低い空。ライヴ中、結構肌寒くエンジンがかかるまで、四苦八苦したが、良い空気感は出せたと思う。
 翌日は、割とゆっくりの出発だったので、自転車を借りて、市内を少し走る。川は河口が近いというのに、恐ろしく浅く、澄んでいる。

 そして、こんなバスが走っていた。「山」行き。

 

 こんなにバスに乗りたいと思ったのは初めてだった。

 名古屋でシカラムータと合流。その後、京都でも福岡でも、結局、飲んでいた。特に最終日の福岡は最近恒例になりつつある、スタンドバーBEMにて〆。ハイボール片手に少しふらふらになり、それでもテーブルにしがみついて飲む。結局朝4:30まで。
 幸い、二日酔いは無し。

 そういえば、福岡長浜の食堂で「皿うどん」を頼んだら、出てきたのは所謂「焼うどん」。あの長崎風がどうしても食べたかったのだが、しばらくして思い出した。福岡では場所によっては皿うどんは焼うどん。前に博多駅近くで入った店では皿うどんはあの長崎風だったので、全く確認しなかったのはこちらの落ち度か。
 麺類はだいたい好きなのだが、この焼うどんだけは、ちょっと苦手なのだ。

 皆さん、お世話になりました。ありがとうございました。

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