Archive for May 2007

13 May

ROCK ON THE ROCK


 昨日、湯川潮音さんのサポートで愛知県吉良のROCK ON THE ROCKというフェスティバルに出演した。大変楽しく、大いに飲んだ夜だった、というのは、本番が終わってからじゃなくて、前日の夜の話。

 フェスの前日、湯川潮音チームは昼間、都内でリハーサルの後、車で一路吉良へ向かう。吉良といえば、吉良上野介の吉良。私はこの町のライヴハウス「インテルサット」では何回かライヴで来ているので、何となくなじみがあったし、地理的にも詳しいつもりでいたが、高速道路を降りてからの道の選択にミスをして(私がナビをしていたのだが)なかなか夕食にありつけない始末。結局、町の割烹居酒屋で焼き魚定食を食らうが、これが美味。一尾分の黒ムツはちょっと量が多かったが、夜の10時だというのにたいらげる。それから、偶然にもその店で会ったヴァイオリンの勝井さんから、貝のさしみが美味だと聞き、これまた食らう。そして、酒は部屋飲み用に既に買ってあるので、程々にのつもりが、看板の時間を過ぎても居座り、仕事の終わった店主と話をする。思い切って「吉良の人々は忠臣蔵をどう思うのか」と聞いてみる。その事に関しては言葉は多くはなかったが、この町で生まれ育った愛情をひしひし感じる。どうやら、この店主(50代後半から60代かな)が子供の頃、忠臣蔵を鑑賞する事は禁じられていたらしい。

 その後、ホテルに到着し、部屋でパーカッションの宮田さんとマネージャーのMさんとしみじみと飲む。満腹なので、そう酒も進まないが、宮田さんが選択したイモ焼酎が旨く、ほろ酔いでちょいと気持ちよくなって、今日はこれくらいで、明日の昼間のライヴにそなえるか、とも思ったのだが、しばらくして他の部屋からお呼びがかかる。行ってみると、オオヤユウスケさんとドラムの芳垣さん。特に芳垣さんはつい先日、酒井俊さんで一緒だったので、なんだか驚き。ようやく腹がこなれてきて、随分と話が弾んだ頃には結構飲んでいたが、私はいつになく饒舌だったらしく、連日の睡眠不足も忘れていた。そんなこんなで、他所で飲んでいたクラムボン一行と遅れてきたチェロの青弦くんらも合流。気がつけば、三河湾の朝焼けが見事で見とれる。この時点でまだ飲み続けていたが、出演時間が12:30だという事は、すっかり忘れていた。

 多分、5:00頃には、床に着いた。そして、集合時間に遅れる事は無く、起きる事は出来た。二日酔いではなかったが、手もかなりむくんでしまって、万全の状態とは言いがたい。が、とても良いロケーションと天候に恵まれ、助けられ、ステージを終えた。

 


 結局、その後もいろいろ観ながら、まあ適度に飲み続けたのだが、東京に戻ってからの終電時間を気にしなければならなかったので最後までいる事は出来ず、ステージとなりの駐車場で帰り支度をしていると、リコ・ロドリゲスが「What a Wonderful World」を歌い始めた。この曲をリコに教えたのは、こだま和文さんでその録音には私も参加している。もう十数年前の話だが、この時リコはオーバーダビングだったので、スタジオでは会う事は無かった、なんて事を思い出す。なんとなくメロディを口ずさみながら、会場を後にした。

22:59:29 | skri | No comments | TrackBacks