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27 September

レコード千夜一夜 第三夜 1977 プレイリスト


先日9月15日、桜井芳樹のレコード千夜一夜 - 第三夜 1977年 のプレイリストです。ご来場ありがとうございました。


桜井芳樹のレコード千夜一夜 - 第三夜 1977

● 開場BGM ソウル玉の二軍より
John David Souther / 『Black Rose』B面
私はそれなりに親しんだアルバムだが、ソウル玉店主の矢野間さんは、歌い方が好きでは無い、との事で二軍棚へ。久しぶりに聴いたが、まあ悪く無い。ご来場の方々からも、懐かしい、との声。

● サイモン二人
1. John Simon / Tannenbaum (John Simon's Album 1971)
レコードコレクターズ 10月号でThe Band『MUSIC FROM BIG PINK』の原稿を書いた事とツイッターで高橋健太郎さんの考察を受けて、急遽選曲を変更。気になるエンジニアが三人参加。ともかく名曲だ。ジョン・ホールのちょっと行き過ぎたギターも素晴らしい。

2. Simon & Garfunkel / Save the Life of My Child (Bookend 1968)
ジョン・サイモンが1968年当時に関わっていた仕事より。ただしこのアルバムはニューヨークのA&Rスタジオの録音では無い。S&GがA&Rを使ったのは、前アルバムのパセリ、セージ…。

3. Paul Simon / Stranded in a Limousine (Greatest Hits,Etc. 1977)
そして、77年当時のサイモンシングルカット。Still Crazy...タイトル曲で、これこそニューヨークの音と興奮したが、バックはマッスルショールズ。この曲はニューヨーク、バックはスタッフ。

4. Traffic / Evening Blue (Shoot out at the fantasy factory 1973)
そのマッスルショールズのうってかわって、少し前の湿った音。だがジャマイカ録音。

● コンサート
5. Jerry Jeff Walker / The Heart of Saturday Night (It’s a good night for singin' 1976)
最初の海外ミュージシャンのコンサートは1976年のアメリカの武道館公演だった。場の興奮はあったが、音が悪く残念。実は積極的に行ったわけではなく友人のT君に誘われて。初めて一人で積極的に行ったコンサートは1977年1月のトム・ウェイツ。そのウェイツのカバーでラジオで聴いたジェリー・ジェフ・ウォーカー。

6. Richard & Mimi Farina / Morgan the Pirate (Memories 1968)
1977年のローリングココナッツレヴューはくじらの竜田揚げは好物だったがジョン・セバスチャン目当てで観に行った。そこでミミ・ファリーニャを見たと思ったのだが、最近音源化され私が観たのはミミでは無かったことをようやく確認した。このアルバムはリチャードの死後で、この曲はミミのみの歌。ナッシュビル録音の伴奏も良い。

7. Ritchie Havens / Younger Man Grow Older (Alarm Clock 1971)
そのローリングココナッツで度肝を抜かれたリッチー・ヘブンス。弾き語りのリズムは凄まじいが、バックがついたスタジオ録音はフリーソウル、心地良い。

※ 休憩の10インチ
秋満義孝のウエスタンヒットパレード A面

● ライブハウス
8. めんたんぴん / 海 (カントリー・ブレックファスト 1976)
ラストワルツ目当てで買ったミニコミ誌のスモールタウントーク。それに1977年夏の京都のライブハウス拾得のスケジュールチラシが折り込まれていた。一人で各駅停車を乗り継いで九州の祖父宅に行ったときに寄ったのだ。初めてのライブハウス体験はおそらくこの拾得。めんたんぴんを観たのだ。飛田、池田両氏のギターに興奮した。

● ラジオ
9. 桃井かおり / お喋りやめて (One 1977)
当時の日本のニューミュージックでも。桃井かおりと秋吉久美子は当時人気ありましたな。ラジオで聴いて気に入って購入したアルバムより。

10. B.W.Stevenson / We Had it All (CALABASAS 1973)
ミッドナイトマガジンで聴いたスティーブンソン。聴いたのはもう少し泥臭いものだったが、これはラリー・カールトンのアレンジで少し洗練された感じ。ドニー・フリッツがプローン・トゥ・リーンで取り上げている曲だ。
作者はフリッツとトロイ・シールズ。

● 宗教関係
11. Seals & Crofts / We May Never Pass This Way (Diamond Girl 1973)
そのトロイ・シールズの弟がこのジム・シールズ。S&Gを追っていた身としては男性デュオはロギンス&メッシーナと共に興味深く聴いた。そして、この二人は熱心なバハーイー教の信者なのだ。

● プレゼント・レコード
12. Ritchie Furay / Headin' South (I Still Have Dreams 1979)
そして、今やクリスチャン・ミュージックのリッチー・フューレイ。現在は牧師でもある。きっかけはアル・パーキンスからの誘いというのは意外だったな。音はすっきりした末期ウエストコーストサウンドとも言える。だが、このキックの感じは私はあまり好きではなく、もう十分勉強したかな、という事でプレゼント・レコードに選んだ次第。

● ブリティッシュ・トラッド
13. Maddy Pryer June Tabor / The Grey Funnel Line (Silly Sisters 1976)
先のスモールタウントークやニューミュージック・マガジンでこの1977年にブリティッシュ・トラッドを知ったのだ。この曲はシーシャンティ。

14. Steeleye Span / The Blacksmith (Please to See the King 1971)
オール・アラウンド・マイ・ハットはリアルタイムで知ったが、やはりこっちの方が素晴らしい。トラッドのエレキ化の最大の成果の一つ。

● 異国から
15. Mercedes Sosa / Poema 15 (La Mamancy 1976)
案外好評なこのコーナー。このアルバムの日本発売は1977年。どの曲も素晴らしいのだが、ビクトル・ハラ作曲、パブロ・ネルーダ作詞のこの曲を。

● 〆の一曲
16. Tom Waits / Christmas Card From a Hooker in Minneapolis (Blue Valentine 1978)
1977年1月のコンサートは静かに感動したのだが、自分が聴いていたウェイツよりも声が荒れていたことに驚いた。その翌年にはこのアルバムをリリースする。ブコウスキーの一節から詩を膨らませたと聞くが、この歌詞はグッとくる。生ピアノとヤマハのエレキピアノCPの絡みもまた良い。


次回は続きで1978です。10月中には出来ればと思っております。



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