Archive for 05 March 2009

05 March

高知


 瀬戸大橋を車で渡るのは初めてだ。橋の上から望む山脈はあきらかに本州のものとは違い、この島が死国とも呼ばれていた、という説も何となく納得出来る風景だ。助手席で橋下を眺めていたら小さな綺麗な灯台を見つける。こんな灯台を見つけると、正直涙が出る。私は灯台にすこぶる弱い。そんな脇で運転をする原さんはハンドルを握りながら、前方に向かって携帯電話のカメラで瀬戸大橋を橋上正面から撮影。確かに正面のこの今渡りつつある橋が続く景色は、壮大とも異様とも思える。

 その後、数度の休憩をして、15:00に高知に到着。

 私のようなそこそこのベテランでも、高知での仕事はそう多くはない。過去は二回、いずれもダンス、タンゴ関係のホールでの演奏で、この会場、蛸蔵のような規模は初めてだった。

 メンバー含め、人では多いので、搬入はあっと言う間だった。セッティングを済ませ、会場付近を少し歩く。素晴らしいロケーションだった。河のほとりの昔ながらの倉庫である。川の流れは本当に緩く、どちらが川下かすぐには判断出来ないくらいだ。そんな川岸で一服。対岸の普通の佇まいも素晴らしく、京都よりも少し暖かいこの時間の至福の一服だ。

 が、しばらくして、怪しい雲行きはやはり雨をもたらし、気温はグッと下がり、寒くなる。

 そんな折、チェロの徳澤青弦君が現れる。別の仕事で山陽方面に来ており、この日は移動日。数々の曲に快く参加してくれ、多謝。

 本番はお客さんも満員で、何とも暖かい拍手。そして、大幅に曲順を変え、やり易い方向に持って行く。

 小屋の響きは多少薄めだが、このそこはかとない木の響きはやはり心地よい。

 そして、同会場にて打ち上げ、またしても、蓮根と酒。美味。

 その後軽く外にくり出す。その店のBGMはヴァン・モリソン。酒が進んだことは言うまでもない。

05:20:00 | skri | No comments | TrackBacks