京都

　3月3日、翌日の湯川潮音とロンサムストリングスのライヴの為、京都へと車移動。14:00に松永さんと待ち合わせ、玄さんと私とベースやスティールギター等、少しの機材を載せた車は東名高速を西に向かった。数回の休憩を挟み、21:00頃、京都に着く。

　京都は嫌いな街ではない。ただ、好きな街と言える程、良くは知らない。ここ数年、年に何度か京都に来ているが、観光は勿論ほとんどしていないし、よく行く飲み屋も新京極のスタンドに限られるくらいだし、数々の有名な寺社も家内の100分の一くらいしか知らない。

　でもだいたい、嫌いな街なんて、無い。

　そういえば、遷都した海外の国は遷都宣言をするようである。日本は未だ遷都宣言はしていない。なるほど、東京はいつまでたっても東・京都と言うことか。

　
　小一時間程遅れて、機材満載の潮音事務所EMI号も到着。マネージャーのM女史、その手下のK君、今回は数曲パーカッションもやることになったスーパーローディーのタダシくん、の三人と共に、総勢6人で、河原町、木屋町付近にくり出す。夜も早くはない時間だが、いい雰囲気の蕎麦屋に入る。

　前乗りで呑むことの気持ちよさを味わうのは久しぶりのことで、特に今回は歌手がいるのに、6日間休み無し。おまけに自分がバンマス、という訳で、多少の緊張感と期待感は勿論あったが、ここの蕎麦焼酎の蕎麦湯割りが大変美味で、それなりに酔い、宿に戻る。が、そこでも少し部屋呑み。

　さて、ぐっすり寝て、翌日14:00頃に磔磔へ。既に潮音嬢とバンジョーの原さんも到着している。いつもなら、リハーサル後の本番前に新京極のスタンドで腹ごしらえと酒なのだが、このツアー初日ばかりは違う。一滴たりとも飲まず、本番に臨む。

　初日ならではの、冷静さと堅さがあっただろうが、そこかしこに、大胆さが見え隠れしていて、今後の期待と課題も浮かび上がる。初日の醍醐味とも言えるだろう。

　打ち上げで野菜を結構喰らう。酒には蓮根が合う。

　その後、タダシ推薦の中華料理屋でまたビールからで、少しチャーシューなどつまむ。

　今回のチラシを撮影してくれた、麗しのカメラマンS女史も京都出身ということもあり、少し饒舌なようだ。（彼女が磔磔の楽屋で撮った写真は目を見張る程素晴らしかった）

　京都はやはり好きな街だな。

　さて、次は高知。


　

　photo　品田裕美