Archive for 06 June 2008

06 June

札幌居酒屋小紀行


 今週頭は酒井俊さんで札幌3days。3日間とも違うプログラムでのライヴとなった。どの日もかなり濃密だったが、一日目は最近の成果が自然に出た感じで、二日目はそれをよりシンプルにし、デュオやトリオでの演奏も多かった。特に印象に残っているのは三日目で前二日の演奏がより自然に濃密に気がついたら、ただただ弾いていただけだったのだが、演奏直後、何も考えずにこれほどまでに有機的だったことは、そうそう経験が無いな、というくらいだった。その中でも驚いたのが、俊さんがこの日初めて歌ったJust Like a Woman。これは褒め言葉だが、いったい何処の誰が歌っているのだ、と感じたくらいで、私は自分が何処かに連れて行かれ、ただただ弾かされていたのだった。

 

 (まるで人の家で練習しているみたいな感じにみえるが、キコキコ商店のステージ)

 
 キコキコ商店では毎夜終演後は例によって呑む。私はここ最近の疲れか酒量は多くは無いが、いつも楽しい夜を過ごした。特に三日目は少し風邪気味だった太田惠資さんが復活し、あまり飲まない青木タイセイさんと共に大いに盛り上がり、気がついたら朝の6時だった。

 夕方はいつも新曲があるので、少しだけリハーサルをしたが、それが終わる夕暮れ時は喉を湿らせたくなる。なので、ちょいと外に出ていくつかの暖簾をくぐる。

 

 昨年、キコキコ商店に来た時に、いつもながめていた暖簾だが、以を決してくぐってみた。物凄く寂れている。店内は6帖程か。初老の女性が主人で同世代の散歩途中的服装の女性がカウンターで焼酎を飲んでいる。やってますか、と声をかけたら、凄くキョトンとされたのだが、後で話を聞いたら、姪っ子の旦那に私がかなり似ていたらしい。その後も二人は適度な間隔で話しかけてくる。隣の店はもう10日も休んでいるが、体でも悪いのだろうか、とか、エドはるみ(その時テレビに映っていて、私は初めて見た)はもうかなりいい年なんでしょ、とか、あそこのお店(キコキコの事)夜になると人が集まってるわね、等々、話題に事欠かない。

 普通の焼酎のお湯割を飲み、蕗とこんにゃくの煮物(レンジでチン、しかも微妙に中が冷たく旨い訳じゃない)をつまむ。ときどき彼女達は私が入れない話題をしている。そうこうしているうちに、なんか興味本位でこの店に入った自分が少し嫌になった。確かにお薦めする居酒屋ではない。良い客になれなかったが、キコキコにはこれからもこれからもちょくちょくいくと思うので、その都度足を運んでみよう。

 札幌で呑むと言えば、大体いつもは狸小路の松竹谷清さんの店BAR BAHIAだったのだが、今回は夕方、キコキコSさんお勧めの狸小路の果ての金富士に行ってみる。ああ、ここはもう素晴らしい大衆居酒屋。サッポロラガー赤ラベルの瓶ビールが何と旨い事か。ビール、ヤキトン4本、酒で1,000円也。店主の不機嫌さも何故か微笑ましく。カウンターとなりの野球ファンを駒大苫小牧・香田監督の話をする。ただ、一人で長居しては不機嫌な親父がますます不機嫌になりそうなので、河岸をかえる。


 

 金富士の向かいの小路だが、まだ早かったのか、開店しておらず。

 

 で、ススキノの方へ行き、アノニマス山本君がちょっと気になると言っていた、炉端焼きUへ。静かな良い店だが、今の自分にはちょっと細やか過ぎ、と言うべきか。安くは無いが魚はどれも旨そうで、ゆっくり呑むべきところであろう。


 東京に戻って、羽田からその足でアノニマスのリハーサル。秋葉原駅前が随分変わっていて、すこしオロオロする。リハーサルはつるっと一回通して、メンバー全員とASA-CHANGとで赤津加で軽く一杯。ここはもうまさに東京の居酒屋で適度な喧噪が落ち着く。ただ、アノニマス・ゴンちゃんの酔いかたは、微妙に学生っぽく、この店にふさわしい感じではないが、それがまた面白い。(笑)

 さて、そんなアノニマスのライブは6/8代官山UNIT。8/10にはお台場のイベントに出ます。
 
23:55:00 | skri | 2 comments | TrackBacks