Archive for 09 March 2006

09 March

最近発売の参加CD('06.2〜)

 
 とりあえず、下記2点。

●湯川潮音

 

 私は一曲しか参加していないが、それがまた個人的にはこのアルバムの中でも白眉。
 折角なので、録音秘話。
 この曲の鈴木惣一朗さんのリクエストはずばりニール・ヤングのDOWN BY THE RIVER。(過去、惣ちゃんのニール・ヤング・リクエストは何回かあるのだが、代表的なのはあがた森魚さんの「風立ちぬ」かな)なので、グレッチ・カントリージェントルマンとフェンダー・ツイードタイプのアンプ、直シールドのみで録音に臨むも、スタジオに着くなり、少し路線変更でアコースティックも弾いてくれとの事。エレキしか車に積んでいなかったので影山君にモーリスを借り、Eモーダルしかもボトルネック付きで乗り切る。後半は当初の路線だが、思いのほかOKテイクに時間がかかったので、俺の心のニール・ヤングは別の方を向いてしまい、このようなちょっと煮え切らないようなプレイになってしまったのだが、これが結果、吉。録音の最中、歌詞には深く入らないようにするのだが、今聴くとこれがものすごくマッチしているのだな。
 これに限らず、このアルバム、湯川さんの声はもちろん、歌詞がとても良い。良いというか驚かされた。
 先日、渋谷での超満員のクアトロでのライヴは都合でアンコールくらいしか観られなかったのだが、バンドの音は自然にコントロールされ、自然なダイナミズム。そしてなにより湯川さんの歌声はアルバムと全く同じ息づかいで、超満員のクアトロの一人一人に語りかけるような親密さがあった。
 この週末、関西方面に行くようなので、期待されたし。

 詳しくはYukawa Shione Official Websiteへ。


●トリンダージ『記憶と風景』

 

 こちらは何回かここで紹介しているが、演奏、アレンジをしない初めての私のプロデュース(ミックスも)作品。(とは言え、一曲だけラップ・スティールを弾いてはいる)
 どちらかと言えば、学究的とも思われがちな三人なのだが、それが見事にバンドへと昇華した。とにかく、演奏が素晴らしいのは当たり前、かれらのオリジナルがとにかく良い。稲葉さんの真夏の昼下がり婦女子キラーチューン「記憶と連想」、近藤さんのさわやかな泣き「私の理想」、阿部さんの汎世界的ラテン魂「TERRA」と語ればきりがない。
 ゲストの三宅進さん(cello)、鈴木厚志さん(pf)、ビックさん(per)もゲスト以上の働きで、ショーロを全く知らなくても大いに楽しめる一枚。酒にもお茶にも合います。
 先日のCD発売記念ライヴは当たり前のような響きがとても心地よく、堪能し、おいしい酒を飲んだ。
 かれらもこの週末、関西方面でライヴの予定があります。

 詳しくはTrindadeのWebサイトへ。

23:48:48 | skri | No comments | TrackBacks