Archive for 11 July 2005

11 July

ライヴ三連


 このところ、三日間ライヴが続いた。

 一昨日はSAXの藤原大輔くんと久しぶりのデュオ。酒場の流しである。このデュオ、前二回は藤原くんが割とエレクトロニクスを多用していたが、今回は二人の楽器とローランドのリズムボックスでのぞんだ。テーマ曲ともいえる『パリス、テキサス』のメキシコ歌謡こそやったが、今回はオープンしたての銀座のジャズバーのオープニングと言う事も有り、スタンダード中心の選曲。だが、バラードの「BODY AND SOUL」は、二人だけでそこそこ渋く決めたが、パーカーもサッチモもすべてリズムボックス入りの似非ラテン風。しかも通常はフィルターを多用する藤原くんも16分音符すらあまり吹かない、渋い歌い上げ方だ。まだあまり知られていない狭いバーだが、2部は満員になり、アンコールも。急遽、バーということもあり、その場で「ストレート・ノー・チェイサー」だが、リズムボックス入り、思わず演奏していて笑った。この酒場のデュオ、今回は相当良い感じで流せた。全国の酒場関係者の皆さん、この一風変わった流し、お声がかかればどこでも参上しますぜ。一畳の演奏スペースがあればOK。

 昨日は吉祥寺で酒井俊さん。メンバーは太田恵資さん(vln)、松永孝義さん(b)と私。雨がひどかったこともあっただろうか、集客は今一つ。物凄く良い瞬間も多かったものの、実は構成に不馴れな曲もいくつかあり、お聞き苦しい場面もあったことだろう。が、現在、俊さんはいろいろなメンバーで、そして異なったアレンジでライヴを重ねている。実を結ぶのはちょっと先かも知れないが、その場でしか観られない瞬間も多々有る。思わずにやりとする場面も少なく無い。そういった意味でもこのところの酒井俊さんのライヴはお薦めだ。
 ちなみにこの太田、松永、桜井というメンバーで15日にカルメン・マキさんのライヴ。そして、今回からバンド名がついた。「隠者の森」。

 そして、今日は浦安クラブ・イクスピアリで小松亮太くん、5人編成のタンギスツ。本日は入れ替え制の2ステージ。キンテート(5人編成)の2ステージは思いのほかハードで、80分程(×2)の本番だが、最後三曲のピアソラの大曲は終った瞬間へとへとになる。運動量もすごいが、それをささえる集中力による疲労だな。もう何回となく演奏している名曲「ブエノスアイレスの冬」は慣れきっているはずなのだが、集中力に隙間ができると、うまく乗れない難曲でもある。今日の2部のこの曲含めラスト三曲は特に、かなり濃密なストーリーが生まれた演奏だった気がする。
 この小松亮太&ザ・タンギスツ、今月から来月にかけてレコーディング。秋冬は集大成ともいえるツアーがある。
 帰りは首都高の工事渋滞でへとへとになり、ようやく家についた。ビールが旨い。

02:22:00 | skri | No comments | TrackBacks