Archive for 11 October 2005

11 October

里紳士


 とは、カントリー・ジェントルマンのつもりだが無理あるか。久しぶりに録音の為にグレッチのこのギターを引っぱりだしたのだが、一体何年ぶり?というくらい使っていなかった。

 さて、先週は松永孝義The Main Man Special Bandの大阪、名古屋で始まり、両日とも大いに飲む。普段、車ばかりのメンバーなので、こういう機会は実は初めてだった。

 ついこの間、浅草木馬亭のライブの時、開演前に散歩をしていて思い出したのだが、かれこれ20数年前の時、浅草公会堂でコンテストに出た事がある。当時の大学のジャズ研の連中とバンドをでっち上げたのだが、全員20歳そこそこで無謀にもコルトレーンのインプレッションズなんかやったりした。もちろん賞などもらえるはずはない。その時、そのコンテストの前年の優勝バンドがゲスト出演していた。ものすごく上手いうえに、当時の私では説明不能な不思議なバンドだった。サックスが主にメロディを奏でていた記憶があるが、一般的なジャズとは全く異なって聴こえた。
 と、浅草公会堂を見上げた時、そのサックスの音色が甦った気がした。こういう事の記憶力の良さは割と自負している。あれは間違い無く矢口博康さんだ、と言う事を。そして名古屋で矢口さん本人に聞いてみたら、その通り。前年の優勝の賞品はテレビ一台だったらしい。バンドは4〜5人編成なのだが。
 俺の記憶力も満更では無い。

 で、急いで東京に戻り、トリンダージの最終ミックスとミーティング。翌日は松永孝義The Main Man Special Bandは東京で大団円。いよいよバンドっぽくなってきて、楽しむ。旧知の方々と久しぶりに語らう。翌日まだ自宅作業は続くが、そのまた翌日シカラムータのさいたまでのライヴは音響が素晴らしく、気持ちよく演奏。久しぶりのバラカンさんにもご挨拶し、渋さ知らズも一年ぶりぐらいで拝見し、いろいろな方と挨拶を交わし、帰宅。そしてトリンダージのマスター作成へと突入。

 そして、昨日は横浜ジャズ・プロムナードで酒井俊さん。ここでもまた20年ぶりの知人と再会。ライヴは坂本弘道さんの飛ばしようにやられ大いに楽しむ。

 で、今日は昼から鈴木惣一朗氏プロデュースの録音。担当ディレクターからの「ニール・ヤングのDOWN BY THE RIVERみたいに弾いてくれ、との事です」という言葉を卯のみし、カントリー・ジェントルマン一本でスタジオに出向く。おまけにシールド一本でケンドリックのツイード・デラックスにプラグイン。
 メンバーは藤原マヒト氏始めワールドスタンダード組。軽くセッティングすると惣一朗氏より、楽曲前半はアコースティックでスライドの指定がある。曲調としてはワイゼンボーンだが、持って来ていない。どうやら土壇場のアイデアらしい。やむなくモ−リスのアコースティックを借り、変則チューニングで乗り切る。
 若干の迷いを察知しながらも録音終了、と言いたいところだが、はっきりしない事が明確に表現出来ず、思いのほか時間がかかる。

 実は今日の夜、映画のイベントで大熊ワタルさんとのデュオでライヴを入れてしまっていた。惣一朗氏がドラムスとプロデュースと言う事なら、2時間で、速やかに終了とふんでいたのだ。

 刻一刻と時間は迫り繰るが、幸いライヴが間に合う時間にベーシック終了。ダビングが有りそうだったが、時間も無いので、片づけずにスタジオを後にし、ライヴ会場の下北沢に向う。

 ライヴを速やかに終えると、一服してスタジオに舞い戻る。

 プレイバックを聴きつつ、藤原君や山本哲也くんと談笑。ふとロビーの片隅に目をやると、見覚えのあるペダルスティールとスティールパンのケースがある。
 どうやら、録音の日程を一日間違えていたようだが、とりあえず機材は前乗りと言う事で担当氏らは胸をなで下ろしたらしい。

 私がスタジオに戻った時は、このペダルスティール&スティールパン奏者の姿は無かったが、この二つの楽器を操る人は、想像にかたくない。(笑)。


 

 何故か阿倍野の明治屋。良い店だ。

04:09:00 | skri | 1 comment | TrackBacks