Archive for August 2005

31 August

9月 ライヴ・スケジュール


 9月はライブの合間にスタジオばかり。ライヴは普段あまり行かない北関東が多いですな。

9/4(日) カルメン・マキ 高崎 FLEEZE 17:30〜(a)
9/11(日) 『live240min おとのちから』 STRADA 他 吉祥寺 MANDA-LA 2 17:30〜(b)
9/17(土) 『不屈の魂 ゆうこときかない祭り』 シカラムータ 他 上野水上音楽堂 14:00〜(c)
9/18(日) 酒井俊 川越 鶴川座創奏 (d)
9/19(月) カルメン・マキ  宇都宮 BIG APPLE 19:00〜(e)
9/21(水) 『当世流行りのチンドン事情 05・あき』 チンドン通信社 浅草 木馬亭 19:00〜(f)
9/23(金) 酒井俊 横浜 ドルフィー 19:30〜(g)
9/24(金) 酒井俊 横浜 ドルフィー 19:30〜(h)

 明日からトリンダージ録音、後半戦です。


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30 August

マジョルカにて 3


 実はマジョルカに到着した夜、いきなりの災難、ロストバゲージの目にあった。しかもメンバー全員とマネージャー、スタッフ計8人全員分だ。
 その夜は到着が遅かったので、対応がままならず、なんだか歯がゆい思いで眠りに着く。

 翌朝、9個の荷物がロンドンもしくはマドリッドにある事判明。8人で9個、コントラバスは現地レンタル、バンドネオンとバイオリンは手持ち、そう、ギターだけは預けなければならなかったのだ。

 こういう事もあるかもしれないと、想定はしていたので、楽譜、ピック等とギター本体を別々にしていたのだが、2つともロストバゲージじゃあ仕方ない。
 落ち着かない思いでその日をすごしたが、夜、地元S氏の計らいで、全員の荷物が届く。

 早速、部屋で楽器の確認。MADRID-RUSHというイベリア航空のステッカーが貼られ、なんとなく嫌な思いでケースを開けると、なんとボディ部が埃でかなり白ばんでいる。前にも経験があるのだが、f穴からの埃の所為なのだ。が、こんなにひどいのは初めてだ。ぽろんと鳴らしてみると、チューニングもべろべろ(飛行機にあずける時は一音程下げてチューニングしているので、確認がたやすい、本当はもっと緩めた方が良いようだが)。ああ、嫌な予感。良く見るとフロントピックアップはカバーの中で、ボディ内部に埋没し、リアピックアップのネジは弦に触るほど、弛んでいるし、ヴォリュームノブは外れているし、その他いたるところのネジが弛んでいる、とさんざんな状況。幸い、ボディの構造自体は損傷はなく、+と-ドライバーで応急処置ができそうだった。がこんな時に限って、簡易の修理キットを持って来ていない。早速フロントに尋ねると、これしかない、と渡されたのが、地図上の発電所のマークのようなネジ穴用のもの、あまりにも特殊だったので見とれてしまった。
 幸い、亮太くんがバンドネオン修理キットを持ってきていたので、ドライバーのネジ穴のサイズは合わないのだが、時間をかけて応急処置完了。

 それにしても、飛行機での運搬というのは、毎回悩みのタネ。おかげでケースはぼろぼろ。補修のガムテープは案外もろく、実は三重になっていたりもする。そういえば、ボブ・ブロズマンの楽器ケースはかなり頑丈なものだったが、補修用のガムテープでギターケースの形が変わる程だった。本人曰く「これがクッションになってくれている」との事。

 この間、グァテマラから帰ってきた坂本弘道さん曰く「チェロケースは案外低価格のもの」が頑丈らしい。低価格といってもギターケースよりははるかに高いし、だいたい、飛行機にチェロをあずけるミュージシャンは坂本さんくらいしか知らない。とはいえ、チェロくらいの大きさになると座席をもう一つ確保することになるので、経費がかさむ。

 マジョルカからの帰り、空港でチェックインしたら、ギターを持っての搭乗が許された。さすがギターの国スペイン。フランクフルトからは、満席で預けざるを得なかったが、ANAの対応でかなり丁寧に扱ってくれ一安心。

 昨年、台湾に行った時、迂闊にもソフトケースにしてしまった。チェックインで相当粘ったが、もう一席確保しろ、の一点張り。やむなく、梱包に立ち会う事を条件にあずける事にした。引っ越しとかで使う、あのプチプチで5重、6重にもまかれ、なんだか訳の分からんオブジェ状になった。が、その時の帰国はすんなり機内に持ち込めた。

 大分前、ナッシュビルでもあずける事になったが、ものすごく丁寧にあつかってくれた。あずける前に「まず弦を弛めろ」と念を押された。成田で出てきた時、ケースに傷一つなかった。

 それにしてもケース新調しなきゃな。


 

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28 August

マジョルカにて 2


 先ほどの日記を書いてから、しばらくホテルの部屋で缶ビールを飲みながら、海を眺めたり、ギターを弾いたり、とのんびりしていた。多分元来の貧乏性か、以前であれば海外でのオフで観光をしない、ということは考えられなかったが、他所に来て何もしない、バカンスとはこういうものなのか、と気持ちだけでも裕福になった気がする。

 が、その後しばらくして、マネージャーH氏のはからいで山間部の街、バルデモサに出かけてみる。どうも覚えにくいこの名前、バルデラマとかバルサミコと混同してしまうが、多分間違いは無いだろう。このバルデなんたらと言う街はショパンとサンドの愛の逃避行の末の地として名高いらしい。ショパンは結核だったか肺炎だったかを患い、冬にこの地に来たらしいが、山間部なので、寒いはず。事実、今日でもTシャツ1枚では少し肌寒い。とても保養に向く地とは思えんが、人目を避けたかったのかね、彼等は。
 その二人が滞在した元修道院が博物館的に公開され、それがこのバルデラマ観光の目玉とも言えるようだ。中にはもちろん教会もあり、蔵書のライブラリーや直筆の楽譜等、展示されている。ショパン曲のコンサートも行われている。
 だが、私は見学しなかった。ここに着く車の中ではそのつもりでいたのだが、この村の景色だけで十分だった。のんびりついでにもっとのんびりしたくなったわけだ。すこし散策したら、眠くなったので、ベンチで昼寝。しばらくして、ここでも結婚式があり、その喧騒で目がさめるが、私が眠っていたベンチの脇で新郎新婦が記念撮影をしていた。


  


 それから、カフェで軽く一杯飲んでぼやけていたが、他所に来てただそこにいる、というのもなかなか良いものである。
 
 明日、皆より一足先に帰途につくが、バルセロナでトランジット5時間待ちか。

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27 August

マジョルカにて 1


 正直言って、そんなに良い所だとは思えない。特にこの時期は。

 ここマジョルカ島のパルマ・デ・マジョルカはこの島一番の都市。とにかくこの時期は観光客で賑わいすぎているくらいで、人も車も船も多い。ヨットハーバー周辺の道は気持ち良さそうに見えるが、歩いてみると船と車、双方の排気ガスが多く、空気が悪い。
 なんとなく熱海に似ている。写真で見ただけだが、ハバナの市街地を伊豆半島の付け根に持ってきて、ヨットハーバーを作れば、この街にかなり近いものが出来あがる。が、このホテルの湾の対岸に見える大聖堂は特別。ケルンの大聖堂の様に異彩を放っているわけではないが、街のシンボルでありながら街にとけ込んでいる。
 
 一昨日、隣街ルルクマヨールでの2時間の野外コンサートを終え、昨日と今日は完全にオフ。休みに人が多いところに行く質では無いが、ホテルのバーで海を見ながらぼけっとビールを飲んでいるだけではいつもと同じなので、少しは出かけてみることにする。
 
 昨日の夕方、大聖堂のある旧市街を散策。出かけた時間が遅かったので、残念ながら大聖堂の中には入ることが出来ず、と思いきや、いきなり正門が開く。これから結婚式が始まるようで、一般でも入場出来るとの事。ガウディが関わったといわれるこの大聖堂、威厳はあるが、なによりも温かみや優しさを感じる。そして明るい。 
 さほど待つことは無く、結婚式ははじまる、と言うかざわざわした中、何のアナウンスも無く新郎新婦入場。そして、二人の誓いの言葉らしきものが聞こえたかと思うと、神父の言葉。何を言っているかはわからないが、どんどん高揚して早口になる、なんだかゴスペルみたいだ。スペイン語が世界一美しい言葉、と言う人もいるらしいが、わかる気にさせられる。言葉はどんどんグルーブしていき一息つくと、パイプオルガンが鳴る。これがまた素晴らしく暖かい音。石の壁だが残響はやわらかく、初期反射音は些細だが、かすかに長いエコーはとても気持ちが良い。デジタルリバーブの「カテドラル」ではありえない音、思わず、携帯電話でだが録音していると、今度は十数名の聖歌隊が歌いだす。音響の所為もあったであろうが、ものすごく親密に聞こえる。
 そうか、この居心地の良さは親密感なのだ。私はクリスチャンではないし、キリスト教にも疎いが、ここではこのかすかな長い暖かいエコーのように神が私たちの隣にいる。


 

 案外、良いところだな。(笑)

20:06:00 | skri | No comments | TrackBacks

20 August

夏の甲子園


 総選挙、水不足、毒紅蠍、等々、話題はいっぱいあるが、録音の最中に高校野球準決勝をちらりと見る。

 これで散るのか?駒大苫小牧、と思いきや、延長10回に勝ち越し。その裏今大会最強の打者、大阪桐蔭の平田は一瞬の弱気顔。音声を消して見ていたので、印象に強く残る。と思った瞬間、中途半端なスイングで三振、ゲームセット。駒苫二年連続決勝進出。二連破すれば57年ぶりとの事だ。甲子園では歩の悪い北国勢、京都の人には悪いが、応援してしまうな。苫小牧には縁もゆかりも無いのだが。

 さて、トリンダージの録音、前半戦終了。非常に良い感じです。
 
 自宅作業も山積みだが、明後日は小松亮太くん、北千住でチャリティーライヴ、その後は酒井俊さん吉祥寺でライヴ、と夏の忙しさはまだ続きます。

00:39:00 | skri | 1 comment | TrackBacks